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Respiration|呼吸【原理原則③】

Corrective&Preparation
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本ブログをご覧いただきありがとうございます!

本ブログでは、Performance Treasure Map内、最初のマップであるOriginal K-Mapの意味ある細分化をしていった最終地点となるCorrective & Preparation Exerciseについて紹介をしていきます。

今回はそのエクササイズを紹介する上で、押さえておきたい原理原則の3つ目「呼吸」について説明していきます!

Inoue
Inoue

過去の記事は下のURLから

是非ご覧ください!

▼Corrective & Preparation

Corrective & Preparation
Corrective & Preparation ー矯正と準備ーエクササイズとは短期的な反応を促す種目。トレーニングとは長期的な適応を促す種目と分類していきます。ゴールとなる宝・獲得したい要素によって、同じエクササイズ種目でも目的や位置付けが変わります。

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Joint by Joint Theory【原理原則①】
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正しい呼吸とは

我々の最も原始的で初期の運動パターンは「呼吸」である。

みなさん、正しい呼吸できていますか?

正しい呼吸とは何でしょうか?

人間は、1日に約20,000回の呼吸をしていると言われています。

動作を行っていく上で初歩となる「呼吸」ですが、関節や筋がどのように働いているのかを紐解くことで、正しい呼吸とはなんなのか知ることができます。

ここを掴んでおくと、可動域の改善・Coreの安定性への理解も深まると思います。

前回のCore同様、少しボリュームがありますが、是非ご覧ください。

胸郭の動き

肋骨は息を吸うと挙上・外旋、息を吐くと下降・内旋していきます。

更に上部胸郭と下部胸郭で分けると画像のように少し動きが変わります。

■ 上部胸郭(ポンプハンドルモーション)

吸う:上部胸郭の直径→前方に増す

吐く:上部胸郭の直径→後方に戻る

■ 下部胸郭(バケツハンドルモーション)

吸う:下部胸郭の直径→外側に増す

吐く:下部胸郭の直径→内側に戻る

横隔膜

■ 起始:3部位

   胸骨部:胸骨背面

   肋骨部:第7-12肋骨内側面

   脚部:第1-3腰椎前面

■ 停止:中央腱

■ 機能:姿勢と呼吸

   安静時の呼吸の仕事量の70〜80%を占める

   腹圧の上昇に寄与することで姿勢制御にも関わる

肋骨と横隔膜の動き

吸気の際、横隔膜は緊張し、肋骨は挙上・外旋します。

呼気の際は、横隔膜は弛緩し、肋骨は下制・内旋します。

ZOA(Zone of Apposition)

ZOAとは、肋骨と横隔膜が並行している部分のことです。

これを適切なポジション(広がっている状態)に持っていくことが、呼吸・原始的な動作パターンを獲得する上で必要なのですが、ほとんどの方は写真(右端)のようにZOAは広がっていない状態であることが多いです。

その場合、肋骨は挙上・外旋しており、これがいわゆる「Rib Flare」と言われています。

更に肋骨が挙上・外旋しているということは、横隔膜は緊張していますね。

Rib Flare

Rib Flareは、肋軟骨が変形しているわけではなく、胸郭自体が後方に傾いている状態です!

呼吸主要筋と補助筋

呼吸が適切にできている人は、疲労耐性の高い呼吸主要筋で1日約20,000回の呼吸をしているので、疲れにくいですが、適切に呼吸ができていない人は、疲労耐性の低い呼吸補助筋が頑張ってしまうため、疲れやすく、補助筋が過緊張を起こし、姿勢が崩れやすくなってしまいます。

Inoue
Inoue

横隔膜を主要とした呼吸は20,000回できても、

広背筋を主要としたラットプルダウンは20,000回もできませんよね?

では、適切な呼吸ができているか簡単に評価してみましょう!

評価

Hi-Lo Test

仰向けになり、自然な呼吸をしていきます。

胸とお腹に手を当てると動きの観察がしやすいと思います。

このまま、以下のチェックを観察してみましょう!

以下のチェックと当てはめてみてください!どの項目が引っかかるでしょうか?
二人一組で触りながらチェックすると良いです!

チェックリスト

✅ 呼吸順序が胸⇨腹になっている

✅ 下位胸郭の後外側への拡張がない

✅ 頸部周囲筋が緊張している

✅ 胸骨が前方ではなく、上方に動いている

✅ 胸椎が伸展している

✅ Rib Flareしている

これらのチェックに引っかかる場合は、適切な呼吸ができていない状態※であると言えます。

※横隔膜が緊張したポジションにあり、呼吸主要筋がうまく働かず、補助筋が優位に働いてしまっている状態

このままでは動作が獲得できないので、補助筋のリセットと呼吸のエクササイズを行っていき、呼吸の適正化から始めていく必要があります。

まとめ

今回は、呼吸に関する関節や筋機能について説明していきました!

改めて、正しい呼吸とはどんな呼吸でしょうか?

1.腹腔のみが広がる呼吸?

2.胸腔のみが広がる呼吸?

3.腹腔と胸腔どちらも広がる呼吸?

答えは、どれも場合によって正しい呼吸です。

Rib Fleraは悪いと思われがちですが、そんなことありません。

酸素を多く取り込むためには、必要な戦略です。

横隔膜の機能が呼吸として働くのであれば、取り込みやすいポジションにいる必要がありますし、姿勢として働くのであれば、内圧を高めるポジションにいなくてはなりません。

大事なことは「ニュートラリティ

どちらにでもいける状態・自然と使い分けれる身体にしておくことが重要です!

そのために主要筋が適切に働き、ZOAを獲得できている状態にしておく必要があります。

その一方で、常にRib Fleraが起きてしまっている・横隔膜が緊張してしまっている人がほとんどなので、まずは横隔膜を弛緩しておくこと・吐くことが重要だとされているのです。

最後に

Original K-Mapを細分化していた先では、主に姿勢を安定することを目的として、腹腔内圧を上昇させるために呼吸エクササイズを行っていきます

今回紹介しきれなかった姿勢と横隔膜の関係性は各エクササイズの深掘りで紹介していきますね!

呼吸は、人間の最も原始的な動作パターンであるため、ここが崩れているとその後の全ての動作パターンが獲得しにくくなります。

しかし、ここに時間をかけすぎてしまうのはトレーナーのエゴに成りかねないので要注意です!

Inoue
Inoue

あくまで健全にトレーニングを遂行するための

Corrective & Preparation (矯正と準備)であることをお忘れなく。

次回は、Corrective & Preparation最後の原理原則「Movement Preparation」について説明していきます!

お楽しみに。

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