Original K-Map(以下K-Map)のデッドリフト(Deadlift)について、その概要を説明していきたいと思います。このスクワットのような細分化された要因・要素の深掘りは、Performance Treasure Mapの特性の1つである「専念力」にあたります。
デッドリフトとは
デッドリフトはDead(死)、Lift(挙上)と直訳することができます。
死ぬほどキツい…?
死体を持ち上げている…?
そのように聞くとなんだか恐れ多い種目のように感じますが
デッドリフトはアスリートにとって重要な下肢と背筋群の、力強さ・粘り強さを鍛えることができます!
しかし、デッドリフトは難易度が高く、高重量のものでは怪我のリスクもあります。
獲得したい”宝”を明確にすることで、別のバリエーションで代用できる場合もあるかもしれません。
全ての人が高強度のデッドリフトをする必要はない。
Mark Rippetoe
しかし、背中の”使える”筋力を鍛えるためにはデッドリフトは最善の方法である。
K-Mapにおけるデッドリフトの種類
まずは王道のコンベンショナルデッドリフト(床引き)です。
この種目は怪我のリスクもあることから、否定的に捉えられがちですが
“床から引かなければ” 知ることができない世界があることも事実です。
底知れないアスリートに成るために、我々はまず底(床)を知らなければならない。
Kai MATSUBA
コンベンショナルデッドリフトは難易度が高いですが、
その分スポーツにおいて必要なエッセンスが詰まっています!
K-Mapではコンベンショナルデッドリフトに加えて
スモウデッドリフト・ルーマニアンデッドリフト・シングルレッグルーマニアンデッドリフトを
紐解いています!
それぞれの種目で必要な特異的な能力を理解することがきます。
デッドリフトの構成要素
K-Mapにおける、デッドリフト実施のための構成要素は下記の3つです。
可動域
筋機能
テクニック
また、そこにトレーニング種目を段階性も持って紐付けています(一部動画提供もあり)。
本ページではK-mapの”コンベンショナルデッドリフト”を例に説明します。
可動域
コンベンショナルデッドリフトで重要視される関節可動域
☑ 股関節の屈曲可動域のための股関節伸展筋群の正常な抑制(柔軟性)
☑ 胸椎の伸展可動域のための椎間関節の動き
☑ 胸椎の伸展可動域のための大胸筋や僧帽筋上部の正常な抑制(柔軟性)
コンベンショナルデッドリフトを安全に高強度で行うためには
上記の可動域を確保し、姿勢を作った上で、回数を重ねても姿勢が崩れないようにする必要があります。
K-Mapではこれらの可動性を獲得するための方法(トレーニング種目)までを紐解き、繋がりを示しながらマップを構成しています。
筋機能
主な筋機能
☑ 股関節を伸展させる動作のための股関節伸展筋群の強化
☑ 膝関節を固定させるための膝関節の等尺性収縮
☑ 胸椎を伸展させるための肩甲骨内転・下制筋群の強化
☑ 体幹部を安定させるための背筋群の強化
主動筋である股関節伸展筋群と背筋群の筋発揮がしやすい姿勢を作ってあげることがポイントです!
テクニック
コンベンショナルデッドリフトのテクニックをご紹介します。
☑ ヒップヒンジ
股関節優位に動作を行うためには立位で股関節屈曲する動作を身につける必要があります。
☑ ポステリアルチェーンの協調的な筋発揮
より高重量を扱うためには身体全体の背面の筋群(ポステリアルチェーン)を同時に筋発揮する能 力が求められます。
☑ シャフトの引きつけ
腰背部に負荷をかけないために広背筋を使ってシャフトを自身に引き寄せておく必要があります。
☑ 足底全体で地面を押す感覚
足底の中心に荷重をかけることで足底全体で地面を押すことができます。
☑ パッキング姿勢
正しい胸椎伸展を保つために、肩甲骨を内転・下制する必要があります。
主にテクニックはデッドリフト動作中のキューイングにも使われることが多いです!
なんのためにデッドリフトをするか?デッドリフトのために何が必要か?
コンベンショナルデッドリフトは高重量を扱えるため、身体の力強さや粘り強さを得ることができます。しかし、優先的に獲得したいものがあれば、他の種目で代用できる場合があります。
K-Mapではそのデッドリフトを種類ごとに深掘ることで以下が可能となります。
トレーニングの個別性の原則としても、選手のニーズを理解して、その選手に必要な種目を選択したいですね!
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