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このブログでは、Performance Treasure Map (以下PTM)内、Baseball Performance Mapの各スキルにおける外傷・障害コラム第一弾「野球肘の予防・リコンディショニング」について紹介をしていきます。
各外傷・障害における原因(要因)・種類は勿論、Baseball Performance Mapに紐づいている予防・リコンディショニングメニューの一例を紹介しています。
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野球肘とは?
橈骨頭と上腕骨小頭の圧迫で起こる外側型障害、肘関節外反の牽引力による内側型障害、上腕三頭筋などの張力によって起こる後方型障害があります。

野球肘が起こる要因
1.投球数が多すぎること、オーバーユース
2.肩関節・肘関節に負担のかかりやすい投球フォーム
3.肩・肩甲骨周りの筋力不足
4.体幹部・股関節の柔軟性不足
5.成長期の未熟な骨格
野球肘も野球肩と同様の原因により、肘関節に過剰なストレスがかかり炎症や損傷がおきます。
野球肘の種類
1.外側型障害:
肘の外側に痛みが生じます。代表的なものに離断性骨軟骨炎があります。投球時の肘の外側へのひねり動作が繰り返されることで、上腕骨と橈骨がぶつかり、痛みや肘の曲げ伸ばしの制限が起こります。
2.内側型障害:
肘の内側に痛みが生じます。代表的なものに内側側副靭帯損傷があります。投球動作中に肘の内側に強い牽引力がかかることで、筋肉、靭帯、神経に微細な損傷が起こります。症状としては、肘内側の痛み、腫れ、関節可動域の制限、小指側のしびれなどが現れます。重症化すると、内側の骨に剥離骨折が生じる可能性もあります。
3.後方型障害:
肘の後ろ側に痛みが生じます。投球動作時に肘の後ろ側で骨同士の衝突や摩擦が起こり、疲労骨折や骨・軟骨の損傷が生じます。
野球肘の予防方法
1.柔軟性の向上
ストレッチやモビリティエクササイズを行い、肩関節や肩甲帯の可動域を広げることで、怪我のリスクを減らすことができます。
2.筋力トレーニング
肩周りや肩甲骨周りの筋肉を強化することで、関節の安定性を高めることが効果的です。
3.適切な投球フォームの習得
正しいフォームで投球することで、肩への過度な負担を軽減できます。
4.ウォーミングアップとクールダウンの徹底
練習前後に十分なストレッチを行い、筋肉をほぐすことが重要です。
5.適切な休養と投球数の管理
過度な投球を避け、十分な休養を取ることで、肩への負担を軽減します。
6.アイシング
練習後にアイシングを行うことで、炎症を抑制できます。
予防・リコンディショニング一例
1.胸椎・肩甲帯の柔軟性の向上
胸椎・肩甲帯の屈曲・伸展・回旋動作などの可動域を向上させることで、上肢への負担を軽減することができます。
胸椎回旋Ex
キャットバック
プローンプレスアップ
2.股関節の柔軟性の向上
股関節可動域を向上させることで、骨盤の回旋によるパワーを伝えやすくすることができ、その結果上肢の負担を軽減することができます。
シンボックス
ロックバック
ワールドグレイテストストレッチ
3.体幹部の安定性の向上
体幹部の安定が投球フォームの安定につながり、上肢の負担を軽減することができます。
デッドバグ
プランク
アクティブプランク
サイドプランク
4.肩腱板の筋力向上
腱板は肩関節の安定性を保ち、上腕骨頭を関節窩に安定させる役割を果たします。投球動作において、腱板は肩関節の安定性を維持する重要な役割を担っているため、腱板の筋力向上が必要です。
肩甲骨YTW
ターキッシュゲットアップ
まとめ
野球肘には、橈骨頭と上腕骨小頭の圧迫で起こる外側型障害、肘関節外反の牽引力による内側型障害、上腕三頭筋などの張力によって起こる後方型障害があります。
野球肘も野球肩と同様の原因により、身体や技術面の様々な問題により起こります。投球数が多すぎること、オーバーユース、肩関節・肘関節に負担のかかりやすい投球フォームなど、肘関節に過剰なストレスがかかり炎症や損傷がおきます。
野球肘が疑われる場合は、まずは医療機関にて診断をしてもらうことをおすすめします。
胸椎・肩甲帯の柔軟性の向上や、肩周りや肩甲骨周りの筋肉を強化することで、野球肘を予防しやすくなります。
また、負担のかかりづらいフォームで投球することで、肩への過度な負担を軽減できます。肘関節の問題だけでとらえず、あらゆる原因を考えて対処していきましょう。
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